熱性けいれん

 発熱主訴で来院したお子さんが診察終了後待合室でひきつけを起こす。医院の中に緊張が走る。ベテランの看護師が手際よく、医院の処置室に患者を誘導する。四肢硬直、眼球は一点を凝視し、呼名反応なし。痙攣止めの座薬挿入指示。痙攣持続1-2分。痙攣は止まり、大声でお子さんが泣き始める。医院のなかの緊張がその泣き声で一気に緩む。6歳以下のお子さんの10人に1人は特に基礎疾患なくても発熱時にひきつける可能性はある。何十人と見てきたが、親御さんの心配は常に大きい。10分以内でけいれん止まれば、手足のまひなど後遺症はまずないものであると説明する。うちの看護スタッフはなかなか度胸が据わっているなとあらためて感心する。